アウトライナーで「実践まで落とし込める」読書ノートをつくる

今回は、私がアウトライナーで読書ノートをどのようにつくっているのかを紹介します。
以前紹介したアウトライナーの第一階層の中では、「INPUT」の大項目の内容です。

「INPUT」の大項目には、読書ノートのほか、講習や講演のメモ、映画鑑賞の記録などを入れています。
私はとりわけ読書からのインプットが多いので、中でも読書の記録を入力する時間が相対的に大きいです。

「INPUT」のノードの直下のうち、読書に関するものは、「読んでいる途中の本」「復習中の本」「読み終えた本」という3つの大きなノードに分けています。
これらの使い方は以下のような感じです。
まず、新しい本を読み始めたら、「読んでいる途中の本」のノードの下にその本の情報を入れます。
読み終えたら、「復習中の本」のノードの下に移し、その本から学んだことやアクションを整理します。
これが終わったら、その本を「読み終えた本」のノードの中に移動します。

なお、「読み終えた本」のノードの下には、図書館の分類のように、本を分野ごとに分類して格納しています。
この辺りは細かい話になるので、また今度機会があれば紹介します。

各本のノードは以下のような構成にしています。

  • 榎本博明『「指示通り」ができない人たち』
    • 読了: 20240403
    • 実践すること
      • 業務のマニュアルをすぐに編集できるような形式にしておく
      • 認知能力・メタ認知能力を高めるための参考書リストをつくっておく
    • 内容
      • プロローグ
        • 第1章 認知能力の改善が必要な人
          • コミュニケーション・ギャップが酷い
          • まず第1の点に関しては、複数の指示をいっぺんに与えないように工夫することだ。たとえば、ひとつの作業に安心して集中できるように、それに続く指示は紙に書いて渡しておくなどの工夫が必要となる。
          • 先の例で言えば、「顧客データの入力 → 入力が終わったらシュレッダーにかける」と記した紙を渡し、まずは顧客データの入力に集中してもらう。もうひとつの例で言えば、「(すべき作業内容) → 終わったら○○部署に持って行く(あるいは、○○部署に添付メールで送る)」と記した紙を渡し、まずは作業に集中してもらう。
        • (以下省略)
参考:榎本博明『「指示通り」ができない人たち』

まず、本の著者とタイトルを入力します。
その中に3つのノードがあります。
「読了」「実践すること」「内容」の3つです。

「読了」というノードは、読み終えた日を記録しておくためのものです。
あまり活用する場面はありませんが、いつごろ読んだ本かが分かればその日付をもとに情報を検索することができるため、念のため記録しています。

「実践すること」というノードは、その本から学び実行しようと考えたことを箇条書きにして入力しておくためのものです。
この「実践すること」のノードが私の読書法の核と考えている部分です。
とくにアウトライナーを使うと便利なのは、このノードの中に実践すべきことを書いたら、それと同時に「TO DO」の大項目、もしくは関連するプロジェクトのノードの中にそのタスクを入力しておくことで、タスクの一括管理ができるようになることです。
実践すべきことを具体的なタスクとして日々目にする場所に格納しておくことによって、行動に移す可能性を高めることができます。

3つ目の「内容」のノードの使い方は本によって様々ですが、私がよくやるやり方は以下のようなものです。
まず、その本の目次を入力します。
目次はインターネットで検索すればすぐ出てくるので、それをコピー&ペーストします。
その上で、本を読み進めながら「この部分はメモしておきたい」と思った文章をメモしていきます。
メモは、自分の言葉で入力することもありますが、本の文章をそのまま書き写す方が多いです。
そうしておくと、引用するときに間違いがなく便利だからです。
なお、紙の本を読んでいるときには、私はよくグーグルレンズのOCR機能を使います。
スマートフォンでグーグルレンズのアプリを立ち上げて、本の該当する部分を撮影し、認識された文字を選択してテキストをコピー&ペーストするわけです。
このようにして読書記録をアウトライナーにつけておけば、「何かの本で読んだのだけれど、どの本で読んだのかわからない」などと記憶があやふやなときでも、検索機能を使って情報を見つけることが容易になります。

グーグルレンズのアプリはこちら

とくに読書量の多いかたほど、読書記録はひとつのツールで管理するのが便利だと思います。
今からでも試してみてはどうでしょうか。

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