代表紹介

合同会社一茎 代表社員
中野慧(なかの けい)

1987年生まれ。福岡県出身。
東京大学文学部卒業。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。
フランス資本の種苗メーカー、農業経営コンサルティング企業を経て、2024年に合同会社一茎を設立。
三児の父。

メッセージ

どんな人にも不満はあると思います。
私の人生の中で最大の不満は、不自由です。

子どものころ、学校の机に毎日何時間も座って、みなと同じことを、みなと同じようにするということに、とても苦痛を感じていました。
学校での生活には楽しいこともありました。
しかしそれ以上に、大きな理不尽を感じていました。

たとえば、小学校で「木」という漢字が教科書に出てきたとき。
私が「木がふたつで林に、みっつで森になる」と発言したら、教師から「そんなことはまだ教えていない」と叱られました。
これは極端な話でしょうが、どんな人でも、学校での生活や、あるいは大人になってからの仕事や日常の中で、同じような不条理を感じた経験はあると思います。

本来、人はもっと自由なものだと思います。
高校まで、学校というものに対してひたすら不満を感じながら卒業したうえで、大学に入学しました。
ここから、自由を獲得するための冒険が始まりました。

大学では、学びたいことを学べるのだという自由に感動し、なんでも学んでやろうというつもりで、1学期には53単位――毎日1限から5限まですべてで週25コマ、それに加えて週末の特別講義を2つ――を取得しました。
学部では自由の国フランスの文学を専攻し、大学院修士課程では教養すなわちLiberal Arts(自由学科)の最たるものとして、科学史・科学哲学を専攻しました。
文学・歴史・哲学・科学、なんでも学べる日々を満喫しました。

就職してからは、幸運なことに、キャリアの最初の一年をフランスで過ごすことができました。
週日本よりもはるかに高い一人あたりGDPを、週37時間の労働時間で実現するフランスでの働き方は、私の仕事観の基礎となりました。

大学でフランス語を学び始めたとき、演習で「私の上司は寛容で、休暇の取得を認めてくれました」という意味のフランス語の作文をしたことがあります。
すると、フランス人の先生から「休暇をとることは権利だ。それを認めるのは当たり前のことだから、休暇を認めることは寛容でも何でもない。義務を果たしているだけだ」と言われました。
いつも笑顔の温厚な先生でしたが、そのときは非常に真剣な目をしていました。
学生の当時、その真剣な目の意味がよく分かりませんでした。
その意味が分かる日本人は少ないと思います。
フランスで働いて、フランスの働き方を体感して、その意味がよく分かりました。

私たちは自由や権利といった言葉に鈍感すぎます。

日本に戻ってからは、仕事を楽しめる場面もたくさんありましたが、その一方で、常に何かしらの不自由を感じていました。
とくに、コンサルタントとして働くようになってからは、「自分がしている仕事が、顧客の自由を増すことにつながっているか?」と自問して、「つながっていない」と思わざるをえない場面がしばしばありました。

たしかに、顧客の利益や売上には貢献したと思います。
「迷いを断ち切って判断することができた」
「このプロジェクトは自社だけでは実現できなかった」
「赤字でずっと不安を感じていたが、ついに黒字になった」
こうした感謝の言葉もいただきました。

しかし、すべての顧客の自由に貢献できたかというと、そうではありません。
そんな思いを抱えながら働く私自身も、自由を感じられませんでした。

組織の中で働いている以上、自由に仕事をすることは難しいかもしれない。
そこで、顧客がより自由に仕事をすること、引いては、人生の自由度を高めることを究極の目的として働くために、私は独立することにしました。

自由には責任がつきまといます。
その責任を負うことは恐ろしい。

でも、その責任を負うための壁が、実は本人が思うほどには高くはないことはよくあります。
今いる高さからは、目の前にある壁の高さはよくわからないかもしれない。
もし、適切な努力と知識によって、その壁を乗り越えて――あるいは、その壁を取っ払って――責任を無理なく負うことができたなら。

私はこれまで、なんでも学んでやろうという気持ちで学んできました。
これまでの、そしてこれからの、私自身の努力と知識によって、人が、自由という責任を負う力を手にするための、後押しをすること。
それが私の自由であり、責任です。

略歴

学生時代

東京大学 文学部 言語文化学科 フランス語フランス文化専修(いわゆる仏文科)にて中世フランス文学を研究。文学士。
ファブリオという滑稽譚のジャンルの全127作品を読破し、文学的な解釈と統計学の両面から作品群を分析。中世フランスにおける「笑い」と「倫理」の構造を解析した。
専攻外では、哲学、倫理学、言語学などの人文系学問を幅広く学ぶ。

東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 相関基礎科学系 科学技術基礎論にて農業・農学史を研究。学術修士。
明治期の日本において若い農学者たちがいかに「老農」たちの経験から学んだかを論じた修士論文にて、一高記念賞(専攻における最優秀の論文に与えられる賞)を受賞。
そのほか、農業を起点に生物学や農業経済を、科学哲学を起点に倫理学を研究。

外資系メーカー

フランス資本の種苗メーカーにて、グループ内での企業連携推進を目的に、フランスにてキャリアをスタート。アシスタントとしてフランスおよび周辺のヨーロッパ諸国で営業活動を広く経験した。また、グループ企業間・子会社間の連携強化を目的としたDXの推進に携わり、ERPシステムを補完するための商品リスト・価格リストの自動生成システム構築や、貿易実務業務の自動化を推進。

日本への帰国後は、オセアニア・南米・北米地域のエリアセールスマネージャーとして、海外をターゲットとした営業活動を行う。顧客との密なコミュニケーションと、海外現地マーケットのニーズを踏まえた商品の提案、日本国内の青果物業者からのニーズ収集など、各方面の情報を総合した営業活動により、4年間で売上・利益を倍増。

経営コンサルティング企業

日本国内の農業に貢献したいとの思いから、農業経営を専門とするコンサルティング会社に転職。大企業の新規事業開発から、自治体と連携した経営者育成まで、幅広い案件を担う。

企業の事業開発においては業界の知識と統計分析のスキルを活用し、事業のデューデリジェンスや、資材開発の実験計画および結果分析、国内外の市場・商流調査などを中心に担当。

経営改善支援では、主に中小企業を対象に、経営方針の策定から、販路の開拓、生産性の分析および改善、従業員教育や人事制度作成などの組織開発まで、伴走型の多様な支援を提供してきた。

現在

2023年、双子の長男・次男の小学校進学を機に、家族で福井県永平寺町に移住。
2024年に合同会社一茎を設立。
クライアントがより自由な組織・生き方を実現できるよう、文化×海外×経営のコンサルタントとして、日々の仕事と生活に「文=彩=あや」を見出すサポートを提供している。

得意領域

  • 組織開発(経営者のスキルアップ、従業員教育、人事制度)
  • 事業性評価(デューデリジェンス)
  • 事業計画作成・推進支援
  • 事業承継支援(事業承継計画、後継者育成)
  • 販路開拓(Webマーケティング、Webサイト作成、セールスレター、商談、商品紹介資料作成)
  • 輸出(海外営業、輸出書類作成)・インバウンド対応(英語、フランス語)
  • 生産性分析・改善支援(5S、品質管理、実験計画法)
  • デジタル化推進支援(会計システム導入、生成AI、社内SNS導入、Excel VBA等による簡易システム構築)
  • データ活用(統計分析、テキストマイニング)

資格等

  • 中小企業診断士
  • ITコーディネータ
  • 事業承継士
  • TOEIC 955点
  • 実用フランス語技能検定試験1級
  • 品質管理検定準1級
  • ビジネス数学検定1級
  • 統計検定準1級
  • 日本ディープラーニング協会G検定