蛍がいる日常――あたりまえをあたりまえにしないことの難しさ

ここ数日、毎晩散歩をしています。
蛍を見るためです。

昨年福井に移住し、12月に永平寺のほど近くの谷間の集落に住み始めました。
集落を通る川沿いにホタルが見られるとのことだったので、6月になってからほとんど毎晩のように近隣を散歩しています。

はじめは、家のすぐ近くの小さな用水路にたくさんの蛍が集ってましたが、数日経つとそれが指折り数えるほどにまで減り、代わりに、川沿いに飛ぶ光の筋が日に日に増していきました。
それがおそらく数日前にピークを迎え、日を追うごとに、少しずつ減っているように思います。
せっかくなので、1匹も見られなくなるまで、できるだけ毎日探し歩きつづけようと思います。

こうして歩いている時間はとくに仕事をするわけでもなく、言ってみれば非生産的です。
毎日1時間歩くよりは資料づくりや調査をしたほうが人の役に立ち、お金にもなります。

しかし、この時間は無駄ではない、あるいは無駄にしてはならないと思います。
蛍を見る余裕がないようでは、よい仕事はできないし、満足な暮らしはできない気がする。

もともとこの地に住んでいるかたがたにとっては、蛍がいるのはあたりまえのことなのでしょう。
毎晩見歩いている私たち家族にとっても、それはあたりまえのことになってきました。
それでも、そのあたりまえのことを楽しみに生活する余裕をもつこと。

「あたりまえ」に慣れないで生きていきたいものです。

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この記事を書いた人

福井を拠点にオンライン・対面にて全国の農業経営者を支援している、経営コンサルティング会社「一茎」の代表です。
一茎のウェブサイトおよびメールマガジンでは、経営改善や効率化のためのちょっとしたポイントなどを発信しています。

【経歴】
東京大学文学部卒業、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻修士課程修了(学術修士)。
外資系種苗メーカーの海外営業エリアセールスマネージャー、経営コンサルティング会社のコンサルタント/マネージャーを経て、一茎を設立。
主要な支援領域はファイナンス(経営分析・財務管理)、デジタル、マーケティング。
中小企業診断士。ITコーディネータ。