中級者以上向けの英語発音特訓法――toPhoneticsを使って音声記号を読む

英語発音学習に役立つtoPhonetics

前回の記事では、音声記号に書き換えた英文を読むことで正しい発音ができるかどうかをチェックし、正しい英語の発音を理解することができるということを書きました。
そのためのツールとして、私は「toPhonetics」というサービスを使用しています。
このサービスはWebアプリとしてブラウザ上から使用できますし、スマートフォン用のアプリもあります。

Webアプリ
Androidアプリ
iOSアプリ

私は無料のWeb版とAndroid版を使用していますが、iOS版は有料のようです。

使い方は直感的で簡単です。
発音記号に変換したい英文をテキストボックスに入力し「Show transcription」というボタンを押すだけです。
これだけで元の英文が発音記号に変換されるので、それを元に読めるかどうかのテストをしてみてください。

また、toPhoneticsには合成音声による読み上げ機能もあるため、音声記号の発音が分からなくなっても、音で聴くことができます。
英語の発音を実践的に学べる便利なツールです。

音声記号を使って英語の発音を学ぶメリット

以前の記事と重複するところがありますが、音声記号に変換して英文を読むトレーニングには、以下のようなメリットがあります。

1.正しい発音が理解できる

    英語の発音は日本語の発音とは大きく異なりますし、英語の方が発音の種類が多いため、英語をカタカナで再現することはできません。
    また、英語は文字表記を見ても発音の仕方が分かりません。
    そのため、英単語の発音の仕方を確認するには、どうしても英単語自体ではない別の表記を用いなくてはなりません。
    こうした理由から、英単語の正しい発音を理解するためには音声記号を用いるべきです。

    2.思い違いに気づくことができる

      自分が正しいと思っていた発音が実際には違うことに気づくことができます。
      英語を学び始めたばかりの頃は音声記号などを知らないため、正しい発音を理解することは極めて困難です。
      そのため、音声記号が読める人であっても、基本的な単語の正しい発音を知らないままでいることがあります。
      音声記号に変換した文章を読む手法では、文章の中に現れるすべての単語の音声記号を強制的に見ることになるため、とくに使用頻度の高い基本的な単語ほど目にする機会が多くなり、正しい発音に気づくチャンスが増えます。

      3.効率がよい

        発音の勉強の効率がよくなります。
        発音を勉強する方法はいろいろありますが、代表的なのは、分からない単語があったら辞書を引くという方法と、参考書や問題集で発音の勉強をするという方法でしょう。
        しかし、発音が分からない単語をいちいち辞書で引いて調べるのは骨の折れる作業です。
        また、参考書で発音の問題を解くのは、間違いやすい単語ほど取り上げられている確率が高いため効率はよいでしょうが、先述したように基本的な単語であっても発音を間違って覚えてしまっている可能性があることを考えると、カバーできる単語の範囲が限られていると言わざるをえません。
        音声記号に変換した文章を読む方法であれば、大量の単語の音声記号を一度に読むことができるので、効率と網羅性を両立できます。

        まとめ

        toPhoneticsを利用して英文を音声記号に変換し、それを読めるかどうかテストしていく手法は、英語の発音の理解を大きく前進させられる手段です。
        IPA音声記号を覚えるという手間はありますが、英語の発音を本当に理解しようと思ったら避けては通れない道です。

        まずは、ふだん読んでいる英語ニュースなどの一節をコピー&ペーストして音声記号に変換して読む、というところから始めてみてはいかがでしょうか。

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