農業を始めたいと思っても、進め方をすぐにイメージできる人は少ないと思います。
農地はどのように借りればいいのか、どのような機械を用意するべきなのか、生産したものをどのように販売すればいいのか、など疑問は尽きないものです。
身近に農業をやっている人がいれば、その人に相談するという手はあります。
しかし、その相談相手の農業経営がうまくいっているかどうかは、門外漢からは分かりにくいものです。
それに、栽培はともかく、販売や経営のことまで熟達している農家はかなり少ないです。
以下、代表的な相談相手をいくつか紹介します。
生産面
生産については、自分がつくりたいと思う品目の産地に赴いて、その第一人者である農家から学ぶのが最良です。
最近はYouTubeなどで発信している人も多いので、自身の育てたい品目の動画を配信している人を何名か探してみるとよいでしょう。
もし農協の組合員になるつもりであれば、農協の営農指導員からも学ぶことができます。
無料で活用できる機会としては、都道府県の職員に「普及指導員」という立場の人がいて、相談をすることができます。
普及指導員はそのほかにも公的な支援や制度について窓口となったり教えてくれたりするので、コンタクトしておいて損はありません。
なお、農業大学校などの学校に通うという手もありますが、時間がかかりますし、必ずしも実践的な情報が手に入るとは限らないので、若い人以外にはあまりお勧めできません。
販売面
ものづくりをするうえで、販路をもっておくことは極めて重要です。
農業の場合は農協や市場に出荷するという手もありますが、実需者に直接販売するのと市場等を介すのとでは単価に大きな隔たりがあるので、農業参入にチャレンジするのであれば販売も自分で行うことをお勧めします。
最大の相談相手は、商品を売りたい相手です。
たとえば直売所の職員は、丁寧にニーズ等を教えてくれることが多いです。
また、地元の農産物に関心のある飲食店も、客として訪問した場合はとくに、どのようなものがほしいかを教えてくれるでしょう。
一方で、スーパーマーケット等のバイヤーは、取引をするにはある程度の生産量が必要なので、新規就農者が相談にいってもすぐには相手にしてもらえないでしょう。
販売については、仲介をする企業等も多々あります。
地域にそうしたプレイヤーがいないか、調べてみるとよいでしょう。
経営面
経営については、われわれのようなコンサルタントや中小企業診断士もいますが、農業に詳しい人は数が限られていて、なかなか出会えないかもしれません。
コンサルタントに相談したい場合は、上述の普及指導員に相談してみると、もしかしたら自治体の専門家派遣等の事業を使えるかもしれません。
民間では、ネット検索はもちろんですが、ランサーズ、ココナラ、比較ビズ等のビジネスマッチングサービスにて探してみてもよいです。
農業分野に詳しい専門家に依頼するか、そうでない専門家に依頼するかはなかなか悩ましいところですが、もし農業の制度などが分からないようであれば農業に詳しい専門家に依頼するべきですし、事業計画作成などの一般的な相談であれば、必ずしも農業に詳しくない専門家でもよいかもしれません。
ご自身の環境で具体的にどのような人に相談すればよいかについては、当社にお問い合わせいただければ、初回は無料で相談に乗れます。