組織・人材育成– category –
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建設的な議論をするための倫理学入門――伊勢田哲治『倫理思考トレーニング』
議論が整理しにくい「価値」の問題 伊勢田哲治という哲学者の『倫理思考トレーニング』という本を読みました。 https://amzn.asia/d/6kTjJ8D 著者は哲学・倫理学界では知らない人がいない著名な研究者で、私も本書以外に複数の著書・論文を読んできました... -
生成AIを活用して社内ノウハウの共有と人材育成を加速する
背景と課題 今回は「生成AIを人材育成に活用する手法」、とくにその中でも「ノウハウの蓄積と共有の手法」を紹介します。 当社は農業をはじめ、ものづくりの会社のご支援をすることがよくありますが、そうした産業で課題になるのが人材育成です。いまでは... -
みんながバラバラなのはコンセプトが無いから――日本的経営を後押しするためのコンセプト化能力
経営技術はあってもコンセプト化ができない日本 最近岩尾俊兵の『日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか』を読みました。 日本は優れた経営技術を多々生み出してきたものの、それをコンセプト化することはあまり得意ではない。それに対してアメリカは、経営... -
仕事の階層構造を「見える化」する――組織の効率を高めるための情報整理術
地図をもたずに山に入りますか? いまどきはスマートフォンで地図も現在位置も確認できるので、地図をもちあるくということがなくなりました。私は高校のときに山岳部でしたが、山に地形図をもたずに入るということは考えられませんでした。ところが、いま... -
日本の幸せには「選択の自由」が足りていない?――山田鋭夫『ゆたかさをどう測るか』
「ウェルビーイング」という言葉をよく聞くようになりました。英語になじみのある人でしたら知っている単語だと自然に受け入れられるでしょうが、そうでないと「またカタカナ語か」とうんざりかもしれません。たしかに、はたしてウェルビーイングという英... -
若くても引退後のことを考える――企業の長期的な発展のために
私は科学史の研究者として、またその後はビジネスパーソンとして、長年農業に携わってきました。こうした経験の中で、日本の農業が抱えるさまざまな問題に触れてきましたし、微力ながら改善に向けた取り組みも続けてきました。その中でもとくに大きな課題... -
読み書きすることは考えること――社会人の教養の書としての『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』
今回は本の紹介です。阿部幸大の『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』。 アカデミック・ライティングとは、要は論文やレポートを書くことです。本書はいかに論文を効率的に書くか、根本的なところから体系的に解説するもので、多くの学生... -
主義のある人事制度をつくるために――組織の価値観を浮かび上がらせる4つの質問
組織の価値観をどうやって見極める? 前回、人事制度の基礎として能力主義、役割主義、成果主義の3つがあり、それぞれ倫理学の徳倫理学、義務論、功利主義との結びつきがある、ということを書きました。人事制度にかかわらず、会社として「何を価値と考え... -
主義のない人事制度は、ただ混乱を生む――人事制度の基礎は倫理学者に学ぼう
最近、ある場所でお話しした内容が意外に関心をもってもらえたので、ここに書いてみたいと思います。「人事制度の根本には倫理学的な主義があるべきだ」という考えについてです。 規範倫理学の3つの理論 倫理学には大きく分けて3つの階層があります。「メ... -
町田ゼルビアの黒田監督が、チーム運営でこだわっていること
今日、日経電子版がスポンサーをしている「ビジネスリーダーズカンファレンス」というオンラインのセミナーを聞きました。その中で、町田ゼルビアの黒田監督が登壇されました。 私はサッカーにあまり興味がなく、どんなチームがあるのかすらよく知りません... -
『覆面ビリオネア』に学ぶ、成功する事業者が一番最初にすること
ゴールを描いたら、そのゴールまでできるだけ短期間でたどりつきたいものです。 たとえば試験を受けるのであれば一度で合格したいし、何かしらの役職につきたいなら次の機会をものにしたい。事業を立ち上げるとき、あるいは改善するときも、できるだけ早く... -
ChatGPTは学習の機会均等に貢献する救世主――ただし、活用しようとするならば
最近参加したある会合で、経営コンサルタントにとってChatGPTは脅威だという議論がなされました。たとえば、補助金の申請のようにフォーマットが決まっていて、求められるアウトプットがはっきりしている分野は、ChatGPTの得意領域であるため、コンサルタ...